THE NETHERLANDS CHRONICLES 第4章|アフスライトダイクを越えて
The Netherlands Chronicles – Chapter 4: Across the Afsluitdijk

ナールデンを離れ、次の目的地フラネカーへ向かう。車でおよそ2時間の道のりである。
.jpg)
Map data © OpenStreetMap contributors
その途中で通るのが、オランダを代表する巨大な土木建造物、アフスライトダイク。ワッデン海とアイセル湖を隔てる、全長約32キロの大堤防である。
地図で見ると、ナールデンから北へ向かい、細長い堤防を渡ってフリースランド州へ入るルートがよくわかる。アフスライトダイクは、単なる道路というより、巨大な水域を一直線に横切る一本の境界線のように見える。
堤防道路へ入った瞬間、それまでの風景が一変する。
右を見ても、左を見ても、視界を埋め尽くすのは水と空。巨大な水の境界を切り裂くように、一本の道路がどこまでも真っすぐ延びている。
周囲には、建物らしい建物もほとんどない。ただ広大な水面と低い空、その間を貫く道だけが続いていく。

のどかな運河や風車の風景から、人間が水と向き合い続けてきた歴史の最前線へ。車を走らせながら感じるのは、単なる道路を通過しているというより、巨大な水の上を文字どおり疾走しているような感覚だった。
途中で車を止め、少し休憩する。水面の向こうには、風力発電の風車が並んでいた。
32キロという距離は、数字だけを見れば、それほど途方もないものには思えない。しかし、進んでも進んでも水と空だけが続く風景の中では、その距離がまったく別の大きさを持って感じられる。
長いドライブの途中、給油のためにもう一度車を止める。圧倒的な風景の中を走っていても、こうした現実的な時間はやってくる。

やがて長い堤防を渡り終え、フリースランド州へ入る。
水と空だけの世界を抜けると、風景は再び穏やかなオランダの町へと戻っていった。
そして次の目的地、フラネカーへ。

コメント
コメントを投稿