THE NETHERLANDS CHRONICLES 第6章|フラネカーからハルリンゲンへ
The Netherlands Chronicles – Chapter 6: Bridges, Masts, and Morning Light
フラネカーからハルリンゲンへ。橋と港町、そして朝の光
世界遺産、ロイヤル・アイゼ・アイジンガー・プラネタリウムで、かつての偉人たちの作品と、居間の天井に広がる宇宙を見たあとは、もう少しフラネカーの街を歩く。
プラネタリウムのすぐ目の前には、この街でもひときわ美しい市庁舎が建っている。

その前に立っていると、やがて澄んだ鐘の音が街に響き渡った。
石畳の広場、古い建物の壁面、静かな通り。その上に、きれいな音色がゆっくりと重なっていく。プラネタリウムの中で見た宇宙の余韻を抱えたまま、再びフラネカーの街の時間へ戻ってきたような感覚だった。
その後、少しだけ街歩き。

オランダらしい運河と、その周りに並ぶ建物が、無理なくひとつの風景として溶け合っている。


観光地として強く主張するというより、日々の暮らしの中に美しい景色がそのまま残っているような街だった。
さて、この日の宿があるハルリンゲンへ移動する。
フラネカーからハルリンゲンまでは、それほど遠くない。けれど、海が近づくにつれて、少しずつ空気が変わっていく。水の気配が濃くなり、風の匂いもどこか違って感じられる。

やがて街が近づいてきた。
テレビや本で見たことのあるような跳ね上げ式の橋。そして、港町らしく、数多くの船が並ぶ風景。

内陸の静かな学問の街だったフラネカーから、水と船の気配が濃い港町へ。短い移動ながら、街の表情ははっきりと変わっていた。
チェックイン後、少し街を歩いてみる。
まずは、街一番の通りらしいメインストリートへ。店やレストランが並び、港町らしい落ち着いた賑わいがある。


そこから海のほうへ歩いていくと、面白いものを見つけた。
跳ね上げ式の橋はいくつもあるが、このSAS橋は少し違っていた。橋自体が90度回転し、船のためのルートが開かれるというものだった。
橋がゆっくりと動き、道だった場所が水路へと変わっていく。目の前でそれを見ていると、これはなかなかの迫力だった。オランダという国が、いかに水とともに暮らしているかを、こういう何気ない仕組みの中にも感じる。
そろそろ日も暮れ、ディナータイム。



港町の夜は、昼間とはまた違う静けさを見せる。水辺の空気は少し冷たく、街の灯りがゆっくりと落ち着いていく。
そして翌朝。
いつもながら、海外では早起きになる。
ホテルのそばへ出てみると、沈んでいこうとする月が、船のマストの間で静かに光っていた。

まだ街が目覚めきらない時間。水面は暗く沈み、空には月があり、その下に細いマストが幾本も立っている。昼間に見た橋や船の動きとは違う、静かな港町の表情だった。
しばらくすると、今度は太陽が昇りはじめる。

空の色が少しずつ変わり、水辺が朝焼けに染まっていく。月とマストの静けさから、朝の光へ。ハルリンゲンという街が、夜と朝のあいだでゆっくり姿を変えていくのを眺めていた。
朝食を終えたら、次の目的地へ。
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