THE NETHERLANDS CHRONICLES 第7章|レーワルデンと傾いた塔

The Netherlands Chronicles – Chapter 7: Leeuwarden and the Leaning Tower

ドロンリープへの寄り道、そしてレーワルデンの斜塔へ

ハルリンゲンを後にし、レーワルデンへ向かう。

その途中に、小さな町ドロンリープがある。ここは、アイゼ・アイジンガーの生誕地である。

せっかくなら立ち寄っておこうと思い、少しだけ寄り道をすることにした。

生家の目の前に広がる芝生には、アイゼ・アイジンガーの銅像が立っていた。

ただ、この町ののどかな空気と、オランダにしては珍しいほどの快晴にすっかり心を奪われてしまった。カメラを構えることも忘れ、ただ気持ちよく歩き回っていた。

フラネカーの居間に宇宙を造った人物が生まれた場所。そう思って訪ねた町は、想像していたよりもずっと静かで、穏やかな場所だった。

さて、そこからフリースランド州の州都、レーワルデンへ。

レーワルデンに着いてまず目に入ったのは、Tresoar(Frysk Histoarysk en Letterkundich Sintrum)のすぐ近くにあったウォールアートだった。

ここは、フリースランドの歴史と文学に関する資料を収蔵し、デジタルアーカイブも管理している施設である。

フリースランドの歴史を収めた、まさに玉手箱のような場所。電子書籍として読むことができる資料もあるそうだが、何より圧倒されるのは、その膨大な図書の存在感だった。

静かな空間に整然と並ぶ本。そこには、ひとつの土地が積み重ねてきた時間が、そのまま形になって残されているように見えた。

続いて向かったのは、そのすぐそばにあるオルデホーフェ。

1529年に建設が始まったものの、地盤沈下によって傾いてしまい、未完成のまま現在まで残っている教会塔である。

快晴の空の下、石畳がきらきらと光っている。そして、その先に立つ傾いた塔。

なるほど、実際に見るとかなり傾いている。一説には、ピサの斜塔よりも傾いているともいわれているらしい。ピサの斜塔は実際に見たことがないので比較はできないが、少なくともこの塔の傾きには、思わず足を止めて見上げてしまうだけの迫力があった。

観光案内所も、すぐそばにある。

街歩きの基本として、まずはここでパンフレット類を調達する。地図や案内を手にすると、それだけで少し街との距離が近くなるような気がする。

そこから、クライネ・ケルク通りを歩く。

左右には店が並び、派手さはないものの、州都らしい落ち着いた賑わいがある。建物の表情もそれぞれに違い、歩いているだけで視線が忙しい。

労働党の著名な政治家、アンネ・フォンデリングの半身像を見ながら、そろそろ昼ご飯にすることにした。

向かったのは、すぐそばのFire Grand Café。

こうして、レーワルデンへの短い寄り道のようなショートトリップは終了。

ハルリンゲンの港町とはまた違う、レーワルデンの落ち着いた街の表情。大きな観光名所を次々と巡るというより、土地の記憶に少しだけ触れて、また次へ向かう。そんな時間だった。

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