Samarqand Part 3|グリアミール、その前に
サドル・アディーン・エイニの家博物館を出て、また歩き始める。
道路を渡ると、今度は緑の多い広い空間が広がっていた。
ところどころにモニュメントがあり、その間を抜けるように歩いていく。
目指すのは、グリアミール廟。
その途中で立ち寄ったのが、ルフホド霊廟だった。
外観は、とても質素な印象だった。
けれど中に入ると、レギスタンのメドレセと同じように、たくさんの店が並んでいる。
その中で妙に印象に残ったのが、植木のまわりに並べられた色鮮やかな大皿だった。
リシタンを思わせるような色合いで、なぜか目を引いた。
そこからさらに歩を進める。
そして、グリアミール廟に到着した。
たくさんの観光客。
その向こうに、堂々としたグリアミールの姿が現れた。
やはり、外観を彩る青の装飾が美しい。
全景がきれいに収まる位置で眺めていると、ひとりのおじさんに声をかけられた。
「どこから?」
「日本。」
そんな、たわいもない会話から始まって、しばらく話し込んでしまった。
旅先では、こういう時間が妙に楽しい。
さて、今度は内部へ。
館内には説明のプレートもたくさんある。
でも、まず目に入るのは、やはり圧倒的なゴールドの装飾だった。

レギスタンのティラカリ・メドレセとは、また違う意味で壮大だ。
ここは墓廟。
アミール・ティムールが眠っている場所。
華やかさの中にも、どこか静けさがある。
アラビア文字も美しい。
細かな装飾も、見れば見るほどすごい。
多くの観光客の隙間を狙いながら、その姿を何枚も写真に収めた。
すっかり堪能したあと、もう一度外観を見ようと建物を一周する。
そのころだった。
緊急事態。
Sogdianaで飲んだモヒートで体が冷えたのかもしれない。
お腹が、急降下の合図を出し始めた。
まずい。
そう思ったところで、トイレを見つけた。
助かった。
入口には、やっぱり料金徴収のおばちゃんがいた。
もちろん、有料。
「どこから?」
「日本。」
そう答えると、おばちゃんは日本語を交えながら料金を教えてくれた。
こんなところで日本語を聞くとは思わなかった。
でも、そのときの私には感心している余裕はほとんどなかった。
とにかく、中へ。
そして一言。
強烈だった。
海外の公衆トイレで、きれいなものに出会った記憶はほとんどない。
ここも例外ではなかった。
個室というより、仕切りがあるだけ。
でも、そんなことはどうでもよかった。
これで楽になれる。
その事実だけで十分だった。
おばちゃん、ありがとう。
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